ASEAN HOUSEを建てて丸2年。ようやく気づいた『僕が本当に成し遂げたかったこと』

これまでの2年間はコロナの影響もあり基本的に日本人主体でシェアハウスを運営していましたが、この9,10月で東南アジア人が沢山入居し、一緒に暮らし、卒業していくのを見守る中で多くの気付きが自分の中であったのでシェアさせて頂きます。

東南アジア人の居場所を創るんじゃない。ぼくの居場所が欲しかっただけ。

クラウドファインディングやHPの文章などで私はいつもこう言ってきました。

「外国人が失踪しないようにするために彼らに居場所を創ってあげたい」

でも、僕の本心はそうじゃなかったのかもしれない、と今、思っています。

僕は元来、一人っ子で父親がいなかったりと家庭では寂しい思いをしてきました。そして転勤族が故に故郷がありません。

もちろん僕を支えてくれる母親や親戚・祖父母の存在はあるものの、どこか心の片隅にはいつも寂しさを抱えていました。

寂しさを抱えていた少年時代

そんな時に大学時代初めて訪れた東南アジアで「僕の帰る場所はここだ!」と覚醒したのを覚えています。今まで感じたことがないくらいの「他人との心で繋がった感覚」「妙な家族感」を覚えました。東南アジアの方々の、職業や地位や年齢や能力など関係なしに1人の人間として接してくれるその温かさに私は救われ、「起業家」として仕事にも集中して進んでいけるようになりました。

フィリピンの人々の暖かさに涙が止まらなかった

そして、日本に帰国してからまた始まった東京生活。もちろん毎日が充実して楽しかったんですが、どこかしらかで東京の人々の冷たさを感じることもあり、自分の中でぽっかりと穴が空いていました。その半年後に私は”ASEAN HOUSE”を創ることになります。当時は気付けば不動産屋で物件を探し、気づいたら入居者募集をかけていました。

ASEAN HOUSEをオープン!

今思えば、「外国人のための居場所を創ってあげたい」という理由は適当な後付けだったのかもしれません。

そして2年経った今、というよりこの1ヶ月間でお世話になった東南アジアの方々が旅立ち、寂しさに涙で紛れながらMacを叩いている今、なんとなく気付けました。

「あ、俺、あの学生時代の東南アジア人の温かさを東京でも感じて、寂しさを癒すことのできる居場所が欲しかったんだ。」

家に帰ると大量の食材が買い込まれていました。

「こんなにカンボジアの子たち沢山食べるのかな?」と思って、ちかくのすき家に食べに行こうとした矢先、「佐々さん、待ってください。いっしょに食べましょう」。

その日から食卓をみんなで囲むのは毎日のこと。3食全てみんなで一緒にご飯を食べました。

毎晩大量の夕食をみんなで囲んだ

食材代を払おうとするのに、絶対受け取ってくれません。食器を洗おうとするのに絶対シンク前を退いてくれません。

そんなんだから申し訳なくなって自分でも日本料理を作って振る舞ってあげるし、フィリピン人はフィリピン自慢の魚料理をつくったり大量のKFCを買ってきてくれたり、本当に恩返しに恩返しの良い循環が生まれてきました。

朝起きると掃除機の音がする。頼んでもないのに掃除をしてくれている。

今まで掃除当番を決めて、ゴミ当番を決めて、食器洗いのルールを厳格に決めて、細かく割り勘をして…

日本人ばかりの時代のそんな私たちがなんだか恥ずかしくなりました。多分、僕が彼女たちみたいに自分から率先してやっていなかったからなんだろうなあと。

一緒の屋根の下で暮らすのだからみんなで同じ窯の飯を食い、家族のように暮らそう。人に優しくしよう。そしたら相手も優しさを返してくれる。

小学生が道徳の授業で習うような当たり前のようなことを教えてくれたと思います。(最近「なんか優しくなったね。」ってよく言われます。多分彼らのおかげです。笑)

2日に1回くらい予定を入れて充実感に浸ってないと寂しくなってしまうメンヘラですが、そんなこんなで家族のような存在ができるとそんなに頻繁に飲みに行かなくても全然平気になります。もちろん無理矢理彼女を作る必要もありません。

このように、気付けば東南アジアの方々からは頂くものばかりでした。ASEAN HOUSEは日本人が東南アジア人のために「してあげるもの」だけでなく、東南アジア人から日本人に「してもらうもの」でもあるのだと再認識しました。

東南アジア人にあって日本人にないもの。

損得勘定抜きの心の底からの優しさでしょうか?
底抜けな明るさでしょうか?
家族を思いやる心でしょうか?
人のつながりでしょうか?
人間関係のあたたかさでしょうか?

先進国の人達が途上国の人達から学び、お互いを高め合うことのできるシェアハウスを創れたことを誇りに思います。

僕は本当にいい出会いに恵まれた。次は伝播させ多くの人にもその体験を届ける。

上記のような最高な体験が僕にはできました。デジタル社会とは思えないくらいのエモい同じ時間を共有し、出会いに感動し、別れを惜しむことができました。おかげさまで東南アジアが大好きだし、東南アジアの人々が大好きです。あの人たちのために頑張ろうとやる気もMAXなうです。

彼らとのお別れは毎回涙涙の連続

そう、この想いを多くの人々に伝えたいんです!!!

シンプルに最高だから!!!正直、健全な遊びも、危ない遊びも、国内旅行も、海外旅行も、僕は色々経験してきていると思います。

でもそれに勝る!!!どんな可愛い女の子との合コンより、ナイトクラブで飲みまくるより多分震える。

人との出会いって本当にかけがえのないものだし、心震えるものだし、人生を変えるものだし、それが国境を超えていると尚更です。国ごとに政治体制も文化も時代も違えば、人々の感性や感動ポイントなど全然違います。出会う人の数だけストーリーがあるので、全く飽きない。

こんな体験が今の日本には欠けているのではないでしょうか。少し冷めた街、人。インスタ映えのみ狙って外見のみの価値基準。

そして皆そんな日本社会に疲れ、その将来に呆れているのではないでしょうか?(そしてそんな人々が心許ない行動を外国人の方々にとってしまい、外国人は失踪してしまったりするんだとも思います)

でも、日本もみんなが家族みたいであったかい時代があったはずです。忘れてしまっただけだと思うんです。だって日本の田舎には東南アジアと同じような社会があるんですもん。

そんな温かさを取り戻せる経験を東南アジアの人々から学べる絶好の機会を日本中に広げたい!!!今そう思っています。

僕は感じることができたんです。感動したんです。その感じたフローやエッセンスを言語化して型化し、全国にひろげていきたいと思います。

単純に今の中野坂上店のモデル(亀戸にも2号店をオープンしますが)を全国に広げるのは資金体力的にも無理があるので、既に外国人が住んでらっしゃる社員寮にFCモデルで広げていきたいと思っています。(であれば集客は日本人のみで良くなり、設立初期コストも少なくなる)

最初のFC化の実証実験を手伝ってくださる企業様を絶賛大募集中でございます。もしいらっしゃる場合はご連絡いただけると幸いです。

また、この東南アジア人との感動を日本中に届けるには多くの仲間が必要です。各シェアハウスをリーダーとして束ねてくれるシェアハウスオーナーも大絶賛募集中です!お声がけください!

そしてそして、今ある中野坂上・亀戸店で一緒に住んでくれる仲間も大絶賛募集中です!(今だけ¥27,000〜入居可能です!詳しくはこちら!)

長くなりましたが、僕らのビジョンは変わりません。

『(日本人も東南アジアから学ばせて頂きつつ)外国人も暮らしやすい社会を創る』

頑張ってまいります。

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