やっぱり一番大事なのは『仲間』だった!!!〜ミャンマーでの1年間を終えて〜

どうも、佐々です。ミャンマーから1年ぶりの日本へ向かうフライトの中で筆を取っています。

今、1年間の色んな思い出が駆け巡ってきています。そして1年間ミャンマーで挑戦するという決断をして本当に良かったなと心から思えています。

このD7522便の中でそのように思えるまでどのようなことがあったのか、簡単に振り返って行きたいと思います。

 

葛藤し続けたe-Educationミャンマープロジェクトリーダー時代

 

e-Education時代

 

初めはe-Educationという映像授業により教育格差を是正することをミッションに掲げるNPO団体のミャンマープロジェクトリーダーとして、ミャンマーに渡っていました。

そのプロジェクトはチン州という最貧困地域の公立高校に映像授業を導入し高校卒業試験の合格率(チン州の合格率は10%ほど)を向上させようというもの。しかし、既存の先生の授業とどのように共存を図るか、図れたとしても先生の指導力不足という根本的な問題解決に繋がるのかなど様々な葛藤がありました。(その時の葛藤はこちら参照)

そしてその時に感じたチン州の生徒たちの根本的なモチベーション問題。生徒の生活を観察していると勉強時間も圧倒的に足りていないし机の上に座っていても集中していない生徒も多くいました。

覇気のないチンの生徒たち

 

「いくら勉強する環境を整えてもやる気がなければ高校卒業試験には受からないのも当然だ」

 

e-Educationの映像授業で本当に支援できているのは全体のほんの数%の”やる気のある生徒”。残りの”やる気のない生徒”にはアプローチできていませんでした。

 

”やる気のない生徒”も応援したい!

 

そんな思いが自分の中で沸々と湧いてきました。

 

現地団体の一部として始まった”Live the Dream”

 

その思いが自分の中で沸々と湧いてくるのには理由がありました。自分もチン州の生徒と同じ”やる気のない生徒”だったのです。私は幼い頃から母子家庭で育ち、法廷で両親が戦うなど家庭環境が厳しい時代もありました。そんな中で未来に希望など持てず下を向いてばかりいたのをうっすらと覚えています。

下ばかり向いて生きていた少年時代

 

そんな状態から何故私が今度はミャンマーで他人の夢を応援する立場にまで成長することができたのか。もちろん周りで僕を支えてくれた家族や友達、そして野球のお陰もあります。

しかし辛い少年時代に僕を大きく支えてくれたのは意外にも僕と似た境遇で育った本田選手や長友選手のドキュメンタリービデオでした。

 

「僕と同じような環境で育った本田や長友でもこんなかっこよく生きているんだ。こんな多くの人に希望を届けることができているんだ。じゃあ、俺にもできるんじゃないか!?」
同じ境遇にいた先輩が「君にもできる!」と励ましてくれていたのです。次の日には、そんな彼らを夢見て頑張ることができました。ミャンマーでもその構造は変わりません。

 

「さあ、次は俺がそんな人々のストーリーを沢山届けてミャンマーの若者を励ます番だ!!!」

 

そうやって、ミャンマーのロールモデルの人生のストーリーをFacebookビデオにより若者へと届ける”Live the Dream”プロジェクトは始まりました。

Live the Dream Myanmar

 

その”Live the Dream”プロジェクトは最初はe-Educationの現地団体Fosterの一プロジェクトでした。しかしこの”Live the Dream”プロジェクトに現地パートナーが割ける時間も少なく、予算を配分するのにもe-Educationと交渉する必要があり限界がありました。

そうこうしてる間にプロジェクトは前に進まずボランティアで入ってくれてた仲間もやりがいをなかなか感じられず離れて行きました。e-Education側との交渉もなかなか進まずついにFosterの現地パートナーも離脱を表明。

 

「このプロジェクト自体必要とされていないのか??」

「そもそも俺自身に能力がないのか??」

 

何度プロジェクトを諦めて日本へ帰ろうと思ったかわかりません。

しかし、そんな僕を救ってくれたのはやはり『仲間』でした。

 

『仲間』と共に“Live the Dream”を起業!!!

 

以前ボランティアとして手伝ってくれていたMin。しかし彼も離れていったメンバーのうちの一人でした。

しかし彼は僕が今まで見た中ではミャンマー一の天才。彼が正式にjoinしてくれたら”Live the Dream”プロジェクトは大きくなるのは容易に想像がつきました。しかし、彼は僕の責任で一旦フェードアウトしてしまった。彼を誘うには勇気が要りました。

でも、彼しかいない。そう思い、思い切って頭を下げました。

 

「僕と一緒に世の中に必要とされる、そんな会社を創ろう!!!」

 

彼の答えはYes。MinはCEOとして”Live the Dream”のリーダーを僕と共に務めてくれています。

 

そして、もう一人はYing。偶然訪れたイベントで隣に座ったシャンの田舎出身の女の子です。

 

「 ”Live the Dream”のメンバーを募集しているんだ。」

 

そう話した一日後には心のこもった文章を送って来て、一緒に働くことになりました。Yingは新卒ながらも特異稀な言語力を生かしてCOOとして会社をSalesやPRから支えてくれることになりました。

熱き仲間たち MinとYing

 

徹夜までした創業期

やると決まったはいいものの僕たちが築き上げたものは数個のインタビュービデオ。しかも誰も起業経験もなければ社会人経験もロクにありません。コネクションも全くありません。あるものといえば情熱と若さ。

全てがゼロからのスタートでした。

とりあえずテレアポをしてみる。とりあえず知り合いに紹介をお願いしてみる。実績のない我々は相手にされるわけがありません。。。Noとは言われないものの話は前に進みませんでした。

電話がダメなら突撃しよう。一週間連続でターゲット企業の前に立ち続けました。そして一週間待った後にようやくプレゼンの機会を頂くことができました。

 

結果は成功。噛みタバコ売りから金のNo.1卸売会社のCEOまで這い上がった大物、U Aung San Winさんのインタビューの機会を頂きました。

U Aung さんへのインタビュー

 

彼のインタビュー動画は非常に情熱的で900シェア、2.5万再生を記録するなど瞬く間に広がって行きました。

そのお陰で次にはミャンマーの大物バンド(ミャンマーのサザン?)IdiotsのRaymondさんにインタビューすることもできました。彼の母子家庭から這い上がった経験から語られる若者へのメッセージは僕の人生にも重なるものがありビルマ語がわからなくてもインタビューしているこっちが泣きそうになる程、素晴らしいインタビューでした。

 

そんな彼らのインタビュービデオの効果もあってFacebookページのLike数は半年間で1万超えも記録。目覚ましい成長を遂げて来ました。

 

そしてロールモデルストーリーともう一つの軸に据えているキャリア情報。ロールモデルストーリーで掴んだ夢だったりきっかけだったりを現実へと繋げるべく確かなキャリア情報を提供して行きます。その一つとしてキャリアイベントを開きました。

Live the Dream キャリアイベント

 

これまたメンバー全員初体験でてんやわんやでした。結局事前の2日間は徹夜。日本のスタートアップで言えば当たり前の光景かもしれませんがミャンマーで徹夜で残業。聞いたことがありません。それくらい、MinもYingもみんなで一つになって頑張って準備をしました。

皆で明かした朝は清々しい…

 

結果、なんとか200名近くを動員、評価も上々でミャンマーの最大TV局の夕方のニュースで取り上げられもするなど成功を収めることができました。

 

想いは受け継がれる!!!夢は未来へと。

 

断言しましょう。これらの成功はMinやYingなしには絶対に成し遂げられなかった。ミャンマーという限られた人材、しかもスタートアップで資金力も限られている中でそんな熱い、仲間たちに出会うことができた。Facebookいいね数でもないしイベントの集客数でもない。彼らとミャンマーという遠く離れた国で出会い、一緒に踠き、笑い、泣き、喜び合ったそんな瞬間こそがこの一年の僕が一番胸を張れる成果です。

 

彼らは帰る間際に僕にこう言ってくれました。

 

「お金のないミャンマーでStart-upで働くことなんてCrazyって言われるんだ。それでもなんで”Live the Dream”にjoinしたかわかる?佐々は一人になったとしても若者に夢を届けるために絶対に諦めなかったからだよ。」

 

最後に感じました。日本人というブランドなんかに彼らは惹かれていたわけじゃない。僕の、『プロジェクトを成功させて若者に夢を絶対に届けるんだという情熱』が彼らの心を動かしたんだ。

そして世界中に将来は想いで繋がる『仲間』をつくりたい。国を超えても心の底で繋がり、喜怒哀楽を分かち合える真の『仲間』をもっともっと作りたい。そうする中で一個人から『日本』を好きになってくれると思うし、僕が事業を行う国同士も一個人から友好が生まれ、世界は平和になっていく。

 

 

想いは受け継がれると信じています。

 

僕はここから3ヶ月間日本で次のステップへと進む準備をします。もちろん3ヶ月後に戻ってまだまだDriveさせて行きますが”Live the Dream”は基本的にMinとYingの手にかかっている。彼らの手でミャンマーという国を変えていってほしい。みんなが笑い合える、そんな国を創っていって欲しい。彼らならできます。僕が見てきた中で一番優秀なメンバーが固い絆で結ばれています。彼らこそ、ミャンマーの最高のロールモデルになるべき存在なのです。

 

戦後GHQが復興を支え、その後は日本国民が自分たちの手で国を創っていったように。

 

Moving forward together.

ミャンマーの若者に僕たちと一緒に夢を届けませんか?

 

実は、先日よりクラウドファンディングサイトReady forの国際協力活動応援プログラムVoyageに参画させて頂き、130万の支援金を募っています。

我々(佐々、Min、Ying)は皆まだ学生または新卒の若者で資金があまりなく創業資金も底をついてきました。まだまだ、プロジェクトをドライブさせ、多くの若者に夢を届けるために圧倒的に資金が足りません。

どうか、共感して頂いた方、ご支援をお願いできないでしょうか。

僕とその仲間の、人生をかけた大勝負に、ご協力頂けないでしょうか?どうか、宜しくお願いします!

俺だって頑張れた。動画でミャンマーの若者に夢への道しるべを! – クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)

 

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